『 DSでも恋せよ乙女! 1 』
★ Write:のんた ★

ラストエスコートでおなじみ、キャレットのドアが開く

悟  : いらっしゃいませ...ああ、祥行くん。あれ...なんか...疲れてる?
万里 : いいえ。疲れてるワケじゃないんすけど、ねー
悟  : でもほら、みんなそんな渋い顔してきてるし...店で何かあったの?

そういわれて万里が店の奥を覗くと見慣れた顔があった
奥のカウンターに並んで座っていたのは、水無月とカズマ
その後ろ側のテーブル席にはチヒロが座っていた
万里はチヒロの向いに座る

万里 : あれ?みんなどーしたんすか?こんな場所で...
チヒロ: ...万里さんこそ...
万里 : まあー俺は気分転換?かな
カズマ: 俺達もそんなトコだ
水無月: それに、こんな風に揃ったのは偶然ですよ。
万里 : そう、なんですか?

そこに水を持った悟がやってきた

悟  : そうなんだよ。初めに水無月さんが、次にカズマくん。そしてチヒロくんに祥行くん
万里 : ふーん...
悟  : 待ち合わせかと思ったら違うみたいだね。ところで...

悟の注文を察した万里が苦笑いを浮かべながらいう

万里 : いつものヤツで。苦ーくしてください
悟  : え?
万里 : そーゆー気分なんですよ...

そういうと万里は天井を見上げた

一方、こちらは某マンション
龍太郎の部屋で鷹士がぼやいていた

鷹士 : 時の流れなんですかねぇ...
龍太郎: なに言ってんだ?鷹士。
鷹士 : だって、僕たちのゲームが出た時だって盛り上がってたじゃないですか...
龍太郎: そうだけどよ...なんか御株を奪われるってあんまよくねーな。
鷹士 : .....
龍太郎: よし!そう思ってるのは俺達じゃねーだろ。ちょっと行ってみるか?
鷹士 : ドコにですか??
龍太郎: いいからついて来い!!

そういうと鷹士の腕を引張りマンションを後にした

カラン...
再び、ギャレットのドアが開く

悟  : いらっしゃい...えっと...
龍太郎: どうも。いつもがお世話になってます。
悟  : ああ、若月先生と...さんのお兄さんの...鷹士さん
鷹士 : こんにちわ。今日はは?
悟  : ちゃんもちゃんも見てないですね...祥行くん達ならあそこにいますよ。

そういって悟が見た方向にはゴージャスメンバーが座っていた

鷹士 : なんか、どんよりしてませんか?
悟  : ん...そうなんだよね。どうしたんだろ?
龍太郎: やっぱな。俺サマたちと一緒だ。
悟  : え?
鷹士 : あのゲームだろ?原因は...
悟  : ゲーム...あ、あの...ときめきメモリアルGirl's Sideとか...
鷹士 : それです!それ!!
悟  : ああ、女性のお客さんの間でも話題になってますもんね。
鷹士 : そう、なんですか...
悟  : 立ち話もなんですから、お席にどうぞ。

その時、離れた場所から見ていた万里が手を振る
鷹士と龍太郎は万里たちの元へ

万里 : ひょっとして苦い珈琲飲みにきた?
龍太郎: ああ、そうだな。
カズマ: 話があいそうですね。
鷹士 : 水無月さんたちも...ですか?
水無月: ええ、チヒロもカズマもですよ。
龍太郎: ったく...
チヒロ: ...さん...たちは?
鷹士 : ああ、と一緒に買い物に行くって出かけたよ。
悟  : 話の途中で悪いけど、注文、いいかな?
鷹士 : あ、ええっと...

鷹士と龍太郎は万里とチヒロが座っていたテーブルに仲間入りした


マダオ: なんかコレ、乙女ゲームってやつらしいな。女子がときめいちゃうやつだろ?
銀時 : あ?んなの、さわやかでモテモテな俺には関係ないっつーの。
     だいたい、何でお前と俺が一緒にいるのよ?いなきゃいけないのよ?
マダオ: たまにはいいじゃねーかよ。コレ、あのちゃんってコが予約してたゲームだろ?

そういわれて銀時はマダオが見ていたポスターを見る
自分たちのゲームにはないさわやかな好青年が描かれていた
そして、そのポスターをみていた男がもうひとり...

それは....



★ Write:梅桜 ★

ふと銀時の視界に入る男の影があった。見覚えがあった

杉田 : あ、銀さん、こんにちは
銀時 : どーもー・・・
マダオ: なんだ、なんだ?銀さん顔広いじゃんかよー!誰なんだよ、あれ?
     つうか、どこかで聞いた声だよなぁ・・思い出せそうで思い出せない・・・
銀時 : いっそ、そのまま忘れろ、そのまま消えろ、そのまま抹消しろ
杉田 : 言い過ぎですよ、銀さん

マダオ: あー同じ声!
※スパーーーン(;^◇^)_θ☆(ノ.凵D)ノ

杉田 : お約束ですね、これは。
マダオ: このスリッパも?
銀時 : そうだな。ある意味、ここに出たらお約束。
     良かったなぁ?お前ツッコミ出来ないじゃねぇか?
杉田 : 初めてかもしれませんね、使ったのは。楽しいですね、これ
マダオ: あの・・オレへのフォローとかは?お二人さん?

マダオは置き去りで(笑)二人はポスターを見上げた。

杉田 : これ、もうすぐ発売になるんですね
マダオ: そうなんすよ!女の子が予約殺到で銀さんの友達も予約しちゃって。
     やっぱアレですかね、女の子はときめきに弱い
杉田 : 友達ってさんですか?銀さん!!
銀時 : んー?あぁ・・・
マダオ: あの・・オレの話・・
杉田 : なんで教えてくれないんですか?!
銀時 : 別に教える必要なんてねーだろう?ったくよう・・
     ときメモだか、特ダネだかしらねーけどなぁ!オレ様には関係ないんだよ!

※ここから銀時、心の声です。ある意味妄想暴走の銀さんです

そうだよ、オレ達にはこんなゲーム必要ねーじゃねーかよ・・・なぁ、・・・
こんなポスターの影の薄い兄ちゃんより?
全然オレ様の方がをキュンキュンさせられるっていう感じじゃねぇ?
アレだ、出逢いは曲がり角!遅刻しそうな二人が走ってぶつかってきゃーっとか言って
「ケガ、ないか?」とかオレが言うとがポッと紅くなってよ、
「だ、大丈夫です、それじゃ!」って走り去る!
王道じゃねぇ?これがときめくって言う感じしねぇ?で、二人には偶然が次々訪れる訳よ
偶然隣の席。
偶然お隣さん。
偶然クラブが一緒。
偶然さぼる所が一緒。
偶然犬の散歩コースが一緒。
で、が「こんなに偶然が重なるなんて、なんだか・・」ってドキドキしてよ!
紅くなっちゃってよ!!可愛いんだよなぁ、は。
そこで、オレがビシっと!!
「偶然が・・・俺たちを結びつける神様の悪戯だったりして、な?」
なんてな!!なんてな!!なんてなぁぁぁぁぁ!!!!!
乙女げーなんだから、これ位恥ずかしいセリフの一つや二つサラっと言えねぇと
ダメだ!!このポスターの眠そうな男にを持って行かれるからな。
ん?眠そう?オレも眠そうな顔してねぇ?・・いや、いけるんじゃねぇ?
このまま「お前、ネコに似てる」とか言うと、がときめくのか?
割と簡単だなぁ、おいおいおいおい!!!楽勝じゃねぇ?
やっぱゲームの最後はアレだろ、チュウの一つや二つ・・・
いや、今の乙女げーはベッドにインするらしいじゃねーかよ!!
そんなゴールデンにあるまじき行為!!
いや、この際ゴールデンも何もあったもんじゃねーだろう・・・
とオレは・・・学校の人気のない・・・放課後の教室で・・・
「先輩なら・・・」とか言って?!言われちゃう?オレ大丈夫か!?
いや、ちょっとまて。ちょっと待て銀時。教室でやったらやばくねーか?
ほらマダオ見てーな覗く奴がいたりしてな。写真撮られて校内新聞でスクープ!とか
ダメだ、ダメだ!!お父さん、そんな恋愛許しません!!
つうか、ゲーム会社が許しません!!全国の乙女が許しません!!!
そしたら、あれか?やっぱデートで遅くなって・・・
いやいや銀時、今時遅くなった位でチュウ以上はなぁ?
なら、お見舞いでがオレの所に・・・家って神楽もいるしなぁ・・・
あ、オレがの家に行くってどうよ?
っち!!兄貴が居やがる・・・
ゲームだからそういう障害が多い方が楽しいのか?そう言うもんなのか?
いや、兄貴が居ない時にこっそりって・・・エロくないッスかぁ?乙女の皆さん
そういうゲーム待ってませんかぁ?!
そうだ!きっと待ってる!!それにゲームだから嫌な奴は居なくても出来る訳じゃねーか!!
オレって頭よくねぇ?最高に頭良くねぇか!?
風邪をひいたの家に見舞いに行って・・
「まだ、帰らないで」って裾ひかれてよ・・
「仕方ねぇーなぁ、この甘えんぼさん!」とか?!とか?!!!
うっわぁぁぁぁぁぁぁ!!!痒いんですけど!全身痒いんですけど!!!

マダオ: 本当に痒いよ銀さん、それは
杉田 : あり得ないですね、乙女げーには
銀時 : えぇ?いつから?いつからオレの妄想垂れ流し?!!
杉田 : 独り言でずぅーっとブツブツ言ってましたよ、銀さん
マダオ: あぁ、しっかしよー「甘えんぼさん」は痒いし、イタイな、銀さん
     ・・・オレでも出来ねぇぜ?
銀時 : でもよう、乙女げーだぜ?
     天下の乙女ゲームっていうのはこれくらい痒くてイタイもんじゃねぇのか?!違うのか?!
杉田 : 間違ってます。それは出ていたボクが一番良く知ってます!
     それじゃ、乙女ーの出演者の方にそこら辺教えて頂いたらどうですか?
銀時 : 出ていたって・・・あぁぁぁ!!あーーー・・・・あいつらかぁぁ・・・
マダオ: 銀さん、本当に知り合い多いな!で、オレも行っていいのか?
銀時 : あ?まぁ良いだろう。
     近年オッさんもモテモテらしいしなぁ・・・
     手をこうやって前で組んでそこにアゴを乗せて・・・

碇ゲンドウ:「シンジ久し振りだな。乗らないなら帰れ!替わりはいくらでもいる。」

銀時 : わぁぁぁぁぁ、さすが本物!!
マダオ: なんか恥ずかしいな、オレ。
     これなら乙女ゲームでモテモテ?マジで?どうしようかな、モテモテかぁ・・・
杉田 : うん、いけるかもしれない・・・じゃ、行きましょう

と言う訳で、一行はギャレットに。

悟  : あ、杉田君いらっしゃい。っと後ろの方は初めましてかな?
杉田 : そうですね、銀さんと・・誰でしたっけ?
マダオ: 長谷川です、よろ
銀時 : マダオだろ?まるでダメなオッさん事、マダオさんでーす。オレは坂田銀時。
悟  : 初めまして、悟です。それじゃ、空いてる席に。
マダオ: ・・・ここでもマダオかよ・・・

また置いて行かれるマダオ(笑)その時勢いよくギャレットの扉が開いた

炎樹 : こんちわーっておいおいおいおいなんだ、この空気?
悟  : あ、いらっしゃい、炎樹君
炎樹 : ちらっと見えたからさ、寄ったんだど・・店長どうしたんだよ?チヒロ?カズマ!!
カズマ: お前知らないのか?ときめきメモリアルGirl's SideのDSバージョンの発売
炎樹 : あぁ、知ってるぜ?それで?
万里 : 炎樹余裕ぅ!
炎樹 : だってよ、そんな落ち込んだ所で、も買う事に替わりねぇーじゃん?
カズマ: 確かに・・・
チヒロ: ・・・でも・・やっぱり嫌だ・・・
鷹士 : 面白くないですね、この展開は。

悟  : とりあえず、席について・・えーっと注文を取ってないのは、杉田君達と炎樹君だね

ギャレットは男性陣で占拠された。
炎樹が新しい空気を吹き込んだものの、結局落ち込んだ空気を全て払う事は無理だった
マダオが沈黙に耐えかねて、銀時に耳打ちをした

マダオ: 銀さん銀さん、あっちの華やかなオーラが漂ってる人達が例の?
銀時 : あぁ・・なんか俺たちと空気ちゅうか、オーラが違うよなぁ・・・
     やっぱ無理?オレには乙女ゲームのキャラなんて
炎樹 : 無理って事はねーと思うぜ?行けるんじゃねぇ?
万里 : オレも行けると思うぜ。銀さん、自信持ちなよ
銀時 : はぁ、どうも。
チヒロ: ・・・そっちのおじさんは・・・無理かも・・・
マダオ: なんだと、このガキ!!
水無月: 乙女ゲームでは、そう言う言葉は出ませんよ、マダオさん?
マダオ: だーかーらー、オレの名前は
炎樹 : そうだよな、まず、グラサンって取った方がよくねぇーか?
鷹士 : 賛成ですね。悪役のようですから
マダオ: ・・・これ、高かったんだぜ?・・・
銀時 : まぁ、いいんじゃねー?乙女ゲームのキャラになれるんだしよう(笑)
水無月: 銀さんも刀、取った方がいいでしょうね。だって誰も持ってないですし・・・
龍太郎: 確かに。サムライの出てくるゲームでもあるまいしなぁ?
銀時 :  ・・・今だけだぞ!
     ・・・ったく、誰だ?乙女ゲームのキャラになるなんて言い出したのは?!!
マダオ: これじゃ・・・
     妙ちゃんに騙され・・誘われた時といっしょじゃねーか、嫌な予感しねぇか?

銀時が刀を、マダオがサングラスを取る

一同(マダオ以外): ・・・サングラスしててもいいです、マダオさん・・・
マダオ : えぇぇぇ?何?なんなの?そのリアクション!!
      銀さんまでちょっと遠くに行くの止めてくれないかなぁ!

マダオはまた放置らしい(笑)

水無月: 本当に困りましたねぇ・・・打開策が見つからないですね
鷹士 : あの頃は良かったなぁ・・・
龍太郎: そんな昔を思い出すジジぃみたいなコト言ってんじゃねぇよ!!ったくよ・・・
万里 : でも確かにあの時は良かったよなぁ・・・
チヒロ: ・・・ずっと・・・見ててくれた・・・他の人に・・夢中になるの?
杉田 : どうなるんでしょうね、僕らは・・・

一同に想い空気が流れる。
その時、ギャレットのドアを開ける人陰があった!!