『 VALENTINE2007 選択後 鷹士 』

選択後 ◇ 鷹士& ◇ Write:のんた


は悩んだ末、鷹士にチョコを渡すことにした
バレンタイン当日、探す間もなく、マンション周辺で帰宅途中の鷹士に声を掛けられた

鷹士 : さん、こんにちは。

そういって微笑む鷹士はスーツ姿だった
あまり見たコトのない姿には目を見張った

 : え? あ...こんにちわ。
鷹士 : あれ?どうかしましたか?
 : いや、その服...どこか出かけてたんですか?
鷹士 : ああ、これですね。親父に呼び出されまして...
     本当はそんなコトしてる場合じゃないんですけどね。

これってやっぱ、のコトだよねぇ...
わかってるコトとはいえ、辛いなぁ...
でも、そんなコトしてる場合じゃないって...どうする気だったんだろ?
まさか、ずっとをストーカー??

はそう内心、ツッコミを入れた時、鷹士が話し出した

鷹士 : 一緒にかえりましょうか?すぐそこですけど
 : あ、はい。行きましょう。

と鷹士はマンションまで一緒に歩き始めた


たわいのない話をしつつ、はチョコを渡すタイミングを計っていた
しかし、話の内容は鷹士の妹に関するコトが7割を締め、なかなか捗らない
しかも話の内容が核心に触れる

鷹士 : さんなら知ってるんじゃないかと思うんですけど...
 : (きたな...のチョコの行方でしょ?)
鷹士 : 、今日、誰かにチョコをあげる様なコト、いってましたか?
 : (ほらきた!)
鷹士 : 、なんかウキウキしながら家を出たんで心配なんです
 : そうなんですか。でも、私は聞いてないですねぇ...
鷹士 : 本当ですか?
 : ええ、何度も聞いたんですけどね。結局教えてくれなくって。
鷹士 : そうですか...
 : そんなに心配しなくっても大丈夫ですよ。
     本命とかじゃなく、きっと、いろんな人にあげてますから。
鷹士 : そうでしょうか...
 : そうですよ。
鷹士 : 全く...親の心子知らずですね...

そういってため息をつく鷹士に呆れるよりもおかしさがこみ上げてきてが小さく笑った

鷹士 : さん?
 : ごめんなさい。鷹士さん、お兄さんなのに親とかいうんだもん。
鷹士 : あ、ああ...でも気持ちはそうなんですよ。にヘンな虫が付かないか心配で。
 : ヘンな虫ですか?たとえば...若月センセみたいな?
鷹士 : 若月先生か...ありえなくもない...ですよね?
 : そんなに真剣に考え込まないでくださいよ。冗談なんですから。
鷹士 : いえ、最近の若月先生を見てると...
 : (まずいコト、いったかな?話、変えよう...え〜っと...)
鷹士 : そういえば、朝から見てないな...若月先生...
 : 鷹士さん!
鷹士 : え、あ、はい?
 : 今日はバレンタインですよね...その紙袋って、チョコですか?
鷹士 : あ、えっと...親父の会社の人たちから貰ったヤツです。全部義理だと思いますが。

そういって中を見せてくれた鷹士
紙袋の中には結構高級店で知られたお店の包み紙も見えた

 : これなんて有名なお店ですよね〜鷹士さん、義理じゃないんじゃないですか?
鷹士 : そうかな?でも、ほら、お返し期待して高いチョコくれただけかも知れないですよ。
 : そうかなぁ?

ここでふと、鷹士の人柄に気が付いた
は鷹士にそのコトで思いついた質問をぶつけてみた

 : 去年、お返ししたんですか?
鷹士 : もちろんですよ。たしか...倍返ししましたよ。全員に。
 : 全員???
鷹士 : ええ、義理とはいえ、ちゃんと返さないと悪いじゃないですか。
 : .....ごもっともで.....

は頬をぽりぽりと掻いた

 : (私も渡したら義理チョコで終わっちゃうんだろーな...
      仕方ないのか...こんな鷹士さんも好きなんだし)

は複雑な想いを胸の奥に閉じ込めると立ち止まり鷹士に声を掛けた

 : 鷹士さん
鷹士 : はい。なんでしょう?
 : これ.....

そういってはきれいにラッピングされたブルーの箱を渡した

鷹士 : 、さん?
 : いつもお世話になってるし...気持ちを込めてるから受け取ってもらえるかな?
鷹士 : いいんですか?
 : ええ、もちろん。
鷹士 : ありがとう。

そういって受取りながら鷹士が微笑む
こんな笑顔が好きなんだよね...とそう思った時、が戻ってきた

  : あ、...お邪魔だった?
 : そうでもないわよ。
鷹士 : 〜、お前ドコ行ってたんだ?兄ちゃん心配してたんだぞ。
  : ちょっと、ね。そっか...はお兄ちゃんにあげたんだ〜
 : 何、よ...悪い?
  : 別にぃ〜
鷹士 : それより、、お前はその...チョコを...
  : チョコ?ああ、えっと...
鷹士 : 誰かにやったのか!...その、そうだな...
     いや、兄ちゃん怒ってるわけじゃないんだぞ。そのな...

鷹士が七変化を繰り返している隙にに肘うちをした
が見るとに小さな包を渡した

 : こうなると思ってほら、これ...
  : ありがと。助かる

受取るとは鷹士に声をかけた

  : あの...お兄ちゃん?
鷹士 : ...ん?渡したやつのコトなら聞かないぞ。いや...誰か知っておいた方が...
  : そうじゃなくってこれ。お兄ちゃんに。
鷹士 : ......兄ちゃんは、兄ちゃんは嬉しいぞ!ずっと大切にするからな。
  : いや、それは...
 : 良かったですね。鷹士さん。
鷹士 : ええ、そうだ。も帰って来たコトだし、
     さんも一緒にお茶でも飲みませんか?お茶菓子ならたくさんありますし。
 : ご馳走になります。


が気を利かせて買ったチョコとは知らず、大喜びをした鷹士
その姿を複雑な気持ちでは見守っていた



Happy Happy Valentine.....?



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