『 VALENTINE2007 選択後 龍太郎 』
選択後 ◇ センセ& ◇ Write:梅桜
は悩んで悩んだあげく、龍太郎先生にチョコレートを渡す事を決めた
しかし、兄に見つかったらきっとその決心も揺らいでしまう
に相談しようにも、から兄に漏れたら・・と思うとついメールを打つ手も止まる
と、その時、携帯が鳴った。着信は龍太郎だった
龍太郎: よぅ!どうした?声が暗ぇぞ。また兄貴に怒られたのか?
: そんな事有りませんよ・・・
龍太郎: あ、あれか?チョコレート渡したいんだけど、渡す人が多すぎとか?
: 今年は独りだけです
龍太郎: え、あ・・・そうなのかよ・・・
ふと、会話が途切れる
: それよりセンセ、どうしたんですか?
龍太郎: あ、そうだった。
お前明日暇か?っていっても、学校終わってからでいいから頼みが有んだ
: 頼み?なんですか?
龍太郎: んー・・・親父がよ・・風邪、ひいちまって。
それでも店休まねえっていうから俺が手伝いに来てるんだけど
: センセのお店、手伝いに来いって事ですね。任せてください!
龍太郎: なんだか、悪ぃな、せっかくのバレンタインに・・・
: いいですいいです。気にしないで下さい!じゃ、学校終わったら行きますね
龍太郎: おう、気を付けてこいよ
にしてみれば想いもしないチャンスだった。バレンタインに一緒に居れるなんて!
嬉しくて大声で「やったー!」と言いそうになるのを何度ものみ込んだ
そしてバレンタイン当日
龍太郎の実家、八百屋に向けて走るの姿があった
: センセ!こんにちは!!
龍太郎: よう!早かったな。奥にエプロン有るからよ
先生父: ちゃん、悪いね〜このバカ息子の為に
龍太郎: 親父は寝てろっって行ってるだろ!!ったくよ・・・オレ様にまかせとけって
: そうですよ。おじさん、休んでてください
先生父: ちゃんに言われちゃぁ、俺も言う事聞くしかないな。じゃ、龍太郎後頼むぞ
龍太郎: おう、任せとけ!あ、いらっしゃい!
常連客: あら、龍ちゃん、今日もお店手伝い?
龍太郎: えぇ、親父が風邪ひいちゃって。
常連客: そっちのお嬢さんは、龍ちゃんの彼女?可愛いわね!!
龍太郎: あ、イヤ、その・・・こいつは学校の生徒で・・・
常連客: まあまあ、言い訳しないの。お嬢ちゃん、そっちのニンジンと、あと大根、ちょうだい
: ハイ!ありがとうございます!
常連客: あら、元気ね〜龍ちゃん、いいこ見つけたじゃない?
龍太郎: だからぁ!ったくよう・・・彼女とか言われたらオレ様が期待しちまうだろうっての・・
: 先生、何か言いました?
龍太郎: あ、いや、こっちの話。あ、いらっしゃい!
常連の客にからかわれながらも、と龍太郎は店を切り盛りしてた
客が切れて、しばらくして龍太郎がに言った
龍太郎: 、悪いんだけどよ、ちょっと配達行ってくるけど・・独りで大丈夫か?
: 大丈夫ですよ!忙しい時間は終わったみたいだし。
龍太郎: そっか。じゃ、ちゃっちゃと配達すませてくるわ。店番たのむぞ!
: はーい!いってらっしゃーい!!
龍太郎: いってらっしゃい、か・・・おう、行ってくる!
は龍太郎を見送って、店の奥にちょこんと座った
ふと後ろから声がした
先生父: 悪いね、ちゃん。今日バレンタインだろ?
: おじさん、寝てなくていいんですか?
先生父: あ、ああ。もうだいぶ良くなって来たからな。
それより・・・バレンタインって女の子にとって大切な日じゃないのかい?
: まあ・・・
じつは私、今年は先生にだけ渡そうって思ってたから。丁度良かったんです
先生父: あ、あいつに?いいのかい?
: 良いのかいって・・・
先生父: いや、俺は嬉しいけど・・・ちゃんみたいな娘が出来たら、そりゃもう
: おじさん!!話が早いですよ!!あ、お客さん。いらっしゃいませー
先生父: ホント、いいこだねぇ・・・あいつには勿体ない!
もうすっかり周りのお店も店じまいをはじめる時間だった
龍太郎が配達にいって、すでに2時間は経っている
先生父: あいつ、どこまで配達に行ってんだ?!
ちゃん、もう店閉めるから奥入ってな
: あ、おじさんはまだダメです。教えてくれたら、私やりますから
先生父: そうかい?悪いねぇ・・・じゃ、そっちの野菜を・・・
※ここからの心の声
先生、本当にどこまで配達行ってるんだろう・・・
携帯も通じないし、メールも返事来ない・・・ひょっとして・・・
ひょっとして、美貴さんと合ってるとか・・・バレンタインだし・・・
どうしよう?もし美貴さんにチョコレート貰って、先生も付き合うとか言い出したら・・・
先生父: ちゃん?おーい!ちゃん!!
: あ、す、すみません!おじさん、私帰ります!
先生父: え?あ、でもあいつが帰ってきたら送らせるから・・
: 大丈夫です!それじゃ、早く風邪治してくださいね!オヤスミナサイ!!
もうじっとしていられなかった
は何処に行く当てもないまま、龍太郎を捜して、店を飛び出した
どれ位走っただろう?どれ位探しただろう・・・このままもう2度と合えない気もしてきた
その時、声がした
龍太郎: !!
: せ、先生?センセー!!
龍太郎: バカ野郎!お前、フラフラしてたら
: バカは先生です!・・・どれだけ・・・どれだけ・・心配したと思ってるんですか!?
は龍太郎の胸に飛びついた
そのまま、「センセのバカ!」と言い続けながら、しばらく泣いた
龍太郎はそんなを優しく抱きしめていた
龍太郎: 携帯、電池無くなった事忘れててよ・・・悪いな、心配かけて
: ・・・心配しました
龍太郎: お前と違って、オレ様は道に迷ったり、自転車パンクさせたりしねーよ・・・
心配しすぎだ、ばーか
: そうじゃなくって・・そうじゃなくって・・・
龍太郎: なんだよ?
: 今日・・バレンタインだから・・・その・・美貴さんにチョコレート・・・
龍太郎: あぁ?!・・・あー・・・ないない。それはない。
: 判らないじゃないですか!美貴さんとバッタリあって、チョコレート渡されて・・・
龍太郎: お前見たのか?っていうか、オレ様はお前から欲しいだけだ
: ・・・え?
龍太郎: あのな、こんな恥ずかしい事、一回しか言わねーからな!
・・・からチョコレートが欲しい。他は要らねー。
は手に持っていたチョコレートの包みを龍太郎に差し出す
龍太郎: ひょっとして・・・これ・俺に、か?ダメもとでも言ってみるもんだな・・・
: ・・・貰ってくれますか?センセ・・・
龍太郎: 当たり前だ、このバカ!どんだけオレ様が心配して、ドキドキして・・
ってそれはおいといて・・・
龍太郎の顔が近くなる
龍太郎: 、心配させちまって・・・悪かった・・
本当にお前がいなくなって・・マジで怖くなった・・・バカはオレ様だ
: 先生・・・
龍太郎: だから、もう、もう何処にも行くな・・・オレ様の側にいろ・・・チョコレート、サンキュな
の唇に龍太郎の唇が重なる
優しいキスだった
Happy Happy Valentine!!