は答える代わりに、少し微笑んで視線を泳がせた
その先には面倒くさそうに、それでも八重歯を覗かせながら短冊を拾う若月龍太郎の姿があった
銀時 : やっぱどうでもいいわ。なーんとなく、判っちまったから
: え?ホント?
銀時 : 顔に書いてあるぞー。
ちゃんと消しとかねーと、兄貴に連れて帰られっちまうぞ!じゃな!
: うそ?
銀時が手をひらひらと振りながら、から遠ざかると
それを待っていたかのように龍太郎が歩いてきた
龍太郎: 何面白い事してんだ?。顔ごしごしこすったりして
: センセ、何か書いてある?
龍太郎: ・・・食べたくなるような口と鼻と
: もういいです
龍太郎: あ〜良いのかなぁ?オレ様凄いもの見つけちゃったんだけど?
: ?
龍太郎はぴらっと短冊をの目の前に一枚垂らした
その文字は紛れもなく、の文字だった
龍太郎: 可愛いねぇ〜「龍太郎先生と一緒にいられますように」・・・お前だろ?
: ち、違います!!だって名前書いてないし!
図星が悔しかった。ちょっと位、悩む姿を想像した
拗ねるを見て、龍太郎は大笑いをしながら言った
龍太郎: バカだなぁ、お前は。
ここはゴージャスだぞ?お前以外で誰がオレの名前を書いた短冊を下げるんだよ
: ひょっとして・・・先生が知らないだけかもしれないじゃないですか・・・
龍太郎: いねぇーよ
: なんでそんなにきっぱり言えるんですか?!
龍太郎: ・・・居てもオレ様が興味ねーから、な
にかぁっと笑う八重歯の見える笑顔。
の一番好きな、龍太郎の笑顔で、そう言い切られては、もう何も言い返せない
このまま、見ていたい気分だけど話題を変えてみる
: 先生はなんて書いたんですか?短冊。
龍太郎: オレ様か?・・・知りたいのか〜?やっぱり気になるんだな?
: なんですか、そのもったいぶった言い方?
龍太郎: いや、お前最近ここのホストと仲良しだから、な。あ、それとも兄貴の短冊も探したいか?
: お兄ちゃんは・・・なんとなく判るからいいです・・・
きっと「妹LOVE」とか、そう言う事書くんだろうなぁと普通に想像がついた
でも、龍太郎の願いが、どうしても判らない
: 私、探してきます!
龍太郎: そんなに見たいのか?・・ったく、仕方ねぇなぁ。ほら
: これは?
龍太郎: オレ様の短冊。他の奴に、特にに見られると後で何言われっか判らねーからな
: 持ってたんですか?
龍太郎: 変か?
: 短冊は笹に吊さないと・・・まぁいいや。読ませてくださいね
???: 「と一緒にいたい」ほほーう、センセなかなか直球じゃないですか?
スパーーーーーーーーン!(。-ω-)_θ☆(ノ ̄皿 ̄)ノ
: 、どこから湧いた?どこから降って来たの?!!
: アイタタタ・・・、ナイスツッコミ!播(≧▽≦*)
龍太郎: お前なぁ!!!人の短冊音読してんじゃねーよ!!
: あ、ひどいなぁ。二人とも。これから素敵な七夕計画で参上したっていうのに?
&龍太郎: 七夕計画?
は楽しそうだった。
二人にもう少し近寄るように言うとと龍太郎にひそひそ話を始めた
: センセ、これから抜けだそうとか思ってません?
龍太郎: ギクゥ!・・・わりぃかよ?
: 悪くないですけど。も連れて行くでしょ?
龍太郎: 当たり前だろ!何が哀しくてを連れて行くんだよ!!
: ちょっと、二人とも声が大きい・・・
3人はそっと辺りを見渡す
鷹士は氷室に捕まって、料理のレシピの話をしてる
その話に水無月も加わったらしく、盛り上がっているようだ。こちらに気が付いてる様子はない
: を連れて行くって事は、あのお兄ちゃんからコッソリ連れて行くって事よ?
: 大丈夫よ、慣れてるから播(≧▽≦*)
龍太郎&: おいおいそうじゃない
龍太郎: 確かに。鷹士はが居なくなる事に関しては、レーダーがあるみたいだからなぁ
: そうでしょ?それに今日はと七夕を過ごすんだ!って意気込んできたんだし・・・
龍太郎: が居なくなるのを黙って見過ごすわけねーよなぁ・・・
: でしょ?そこで私の出番ってわけ☆
&龍太郎: えー・・・一番ダメっぽい・・・
: 突っ込んで良いの?それとも話を進めて良いの?(-゛-メ)
&龍太郎: 話を進めてください。
二人が綺麗にはもった所で、は一度鷹士を見てから、話を続けた
: 私とチヒロ、万里さんが鷹士さんにもっと料理が食べたいーってお願いします
万里 : おにーさん頑張っちゃうから。ちゃん、センセ楽しんできて?
チヒロ: ・・・この料理・・美味しいから・・・もっと食べたい・・かも。
: と一緒に帰ります、とか言い出す前に、ね?早く二人とも
万里 : ここは俺たちに任せて?ちゃんのお兄さん、足止めしておくから
は一度龍太郎を見た。龍太郎は鷹士を見ていた
まだ話が盛り上がっているのか、こちらの視線には気が付かない。でも、あの話が終わったら・・・
龍太郎: わりぃな、!あと、頼んだぜ?
: をよろしくぅ〜!
: 、ケンカしないでね?
万里 : 大丈夫、この万里さんにまっかせなさ〜い!!
と龍太郎は一度しっかりと見つめ合って、そして頷いた
二人は手を繋ぐと、そのまま姿を消した
その後ろ姿を見送ると、3人は鷹士のいるテーブルを見た
3人は鷹士と目があった。その視線はを通り越し、間違いなく誰かを探している
万里が素早く、鷹士の横についた。が鷹士にお願いを始める
: 鷹士さん、ちょっと小腹が空いたんですけど・・・
あの、さっきあった春雨スープ、もう一度作れます?
肩士 : あぁ、そう言えば材料が少し余っていたと・・それより
万里 : それより?それより美味しい物を作ってくれるんですか?わぁ、最高!ささ、厨房へ〜
チヒロ: ・・・お腹・・・空いた
鷹士 : あ、は、はい・・・
無理矢理に厨房に入れられた鷹士。
はと龍太郎がこの後上手く行く事をただ願っていた
龍太郎: ここまでくれば、流石においかけてこれねぇって・・・、疲れたか?
: はぁはぁ・・大丈夫です・・・
でも・・先生よく思いつきましたね・・センセの実家なんて
龍太郎: つうか、後思いつかなかったんだけどよ。
・・・わりぃな、ムードが無い上にオレの部屋だ
: いいんです。まさか七夕に先生と過ごせるなんて思ってなかったからし。
龍太郎: ついでに襲ってくださいって顔してるぞ?オヤジはもう寝てるからな、静かにな?
: 静かにします。襲ってくださいなんて顔してません(////////)
龍太郎の香りがする、龍太郎の部屋。マンションの部屋とはまた違う、心地よさがある
麦茶とコップを持った龍太郎が遅れて入ってきた
龍太郎: わりぃな、これしか無いけどいいか?
: お構いなくー(笑)
龍太郎: なんか照れくせーな・・・二人っきりなんて、よ
: そうですね、今までだったりお兄ちゃんが居たから・・・二人だけなんて
ふと、二人の視線がぶつかる
二人だけと言葉にしてしまうと、急に意識してしまう。二人っきりの部屋。二人っきりの七夕
龍太郎: あーなんだ・・・その・・・こっち、来いよ
: え?
龍太郎: あれだよ、ほら・・・こう二人っきりで向かい合って見合いじゃねーんだしよ・・・
: そうですよね。でも・・・ホントに、お見合いみたいですね(笑)
は龍太郎の隣に座った。窓から月の明かりが入ってくる
龍太郎がの肩にもたれ掛かっかた
龍太郎: 重いか?
: 平気ですよ・・・眠くなっちゃいました?
龍太郎: いや・・・そうじゃなくてよ・・・なんか良いなぁって。
こうやっての肩にもたれるのも悪くねぇ
: センセ、子供みたい
龍太郎: たまにはいいだろ、たまには。・・・一年に一度しか逢えない七夕みたなもんだぜ?
: 今日だけ、ってことですか?
龍太郎: あぁ・・・
ふっと肩の重みがなくなる。が龍太郎を見ると龍太郎もを見つめていた
肩に頭を乗せていたまま、そのままの姿勢でを見つめてる龍太郎はどこか、いつもと違っていた
のノドがカラカラに乾く。声を出そうにも何も言えない
龍太郎: オレ様と一緒にいたいなんて・・・叶えてやるよ、
: センセ・・・
声に出たのだろうか?
そんな事を思うの唇は龍太郎にふさがれ、声さえ出す事は出来なくなっていた
長い七夕の夜が始まった
『 たなばたづき Select 若月龍太郎 』 ★ Write:梅桜 ★