舞踏祭のパートナーの返事をしなければならない当日の夕方
は答えを求めるみんなから逃げ回っていた
学園内の渡り廊下からグランドを見つめ、贅沢なため息を連発していた
: ・・・選べるわけないじゃない・・・ハァ・・・
? : さん
不意に背後から、かけられた声にとうとう見つかったかとドキリとして肩を竦めた
: は、はい・・・(-_-;)
永田 : 見つけましたよ
: 見つかっちゃった・・・って、永田さん・・・(。・・。)
見つかったは大きく息を吐き苦悩の表情を浮かべた
永田 : 逃げ回っているところをみますと
舞踏祭の件、まだお決まりではないようですね
: ええ、まぁ・・・f(^ー^;
永田 : 私でよければ相談に乗りますが?
永田の意外な申し出には戸惑う
: え・・・でも、永田さんは翼くんの・・・
永田 : もちろん翼様の味方です。
ですが、強引に捕まえて翼様をお勧めしても頷いていただけませんでしょう?
: ・・・
永田 : ならば、どうして迷っているのか私にお話くださいませんか?
翼様が何故さんのファーストではないのか・・・
: ・・・
永田 : お話しているうちに結果が見えてくるかもしれません
そういって永田は優しい笑みを浮かべた
永田の言葉に一理あるかもしれないと思ったは永田に視線を合わせた
: ・・・そうですね。
ひとりで抱えてても解決しなそうですし・・・お話、聞いてもらえますか?
永田 : はい、喜んで。では、場所を変えましょう
ここでは皆さんの目に触れます。さあ、こちらへ
そういうと永田は行き先を示した
永田に導かれるまま移動した先には翼の送迎に使用している黒塗りの車があった
: ・・・車、ですか?
永田 : ええ。バカサイユでは翼様をはじめ、誰がいらっしゃるかわかりません。
それに、この学園の敷地内では誰に会うやも知れませんし・・・
そう考えながらでは落ち着いてお話ができないでしょう?
: 確かにそうですけど・・・翼くんに呼ばれたら・・・
永田 : 車が無ければ吉仲様に呼ばれたと思うかと・・・
翼と翼の父の関係を知っているは翼の父の名前が出てきてビクリとした
: い、いいんですか?
永田 : この場合、仕方ありません
翼様の為ですから・・・嘘も方便、と申しますでしょう?
: ・・・使い方、間違ってませんか?
永田 : さて、どうでしょう?
永田は口元だけで微笑む
この状況からは逃げられそうもないと悟ったは大きく息を吐いた
: 永田さん・・・
永田 : 宜しいですね
: ・・・はい
永田 : ではこちらにどうぞ
永田が後部座席のドアを開く
は車に乗り込むと永田は静かにドアを閉めた
永田が運転する車はゆっくりと走り出した
景色が流れ始めてく
学園から出てすぐ、永田は話を切り出した
永田 : さっそくお話を伺いますが・・・
: ・・・あ、はい
永田 : 単刀直入にお訊ねします。
決められないのは好きな方に誘われていないからですか?
: それは違います(¨;)
即答したに永田は安堵のような返事をした
永田 : そうですか。では翼様方を嫌いというワケではないんですね?
: もちろんですよ。嫌いなワケないじゃないですか!
翼くんなりに優しくしてくれてますもん。
永田 : では、皆様のコトが好き過ぎて誰かひとりに決められない
・・・といったところでしょうか?
: え(O.O;)・・・あ・・・うん・・・まぁ・・・あながち間違いではないです
永田 : 飛び抜けて好きな方がいないのでは、確かに選ぶのは辛いですね。
: 誘ってくれてとても嬉しいんですよ。手紙やメールも情熱的だったし・・・
でも、その中からひとりとなると・・・
永田 : 情熱的、ですか・・・皆様恋人候補になろうと頑張ったんですね。
: 恋人?!んな大げさな σ(^-^;)
永田 : 果たして大袈裟なんでしょうか?本当に・・・?
: ・・・(..;)
永田 : 手紙やメールの内容は存じませんが、翼様が御自分で考えていた姿を見ると
告白めいた文章があったのではないかと予想ができますがいかがですか?
: ・・・はい
永田 : 他の方も同様なのですね。
: ・・・はい
は永田の質問に責められている気がした
次に発せられた言葉は決定的なもの
永田 : 残酷ですね
: え?
永田 : 結論が出ない。答えがもらえない。いずれにせよ残酷です。
: ・・・
責められているのだと感じたは返事ができなくなっていた
永田 : それでは如何でしょう?
どなたにもできないというのであれば、
誘われてない人をパートナーにするのは?
落込んでいるに永田は予想外の提案をする
: ・・・はい?
誘われてないのにパートナーに・・・ですか?
永田 : そうです。聖帝舞踏祭では、パートナーがいないのは恥と言われております。
それは立場上辛くないですか?
: それはそうかもですけど・・・でも・・・(・.・;)
難しい顔をするを気にする様子もなく、永田は話を続ける
永田 : 決められなかったから、誘ってくれなかった人にお願いした。
平等に振るのですから、残酷とまではならないでしょう?
そこで諦める方は、さんへの想いがそこまでの方、
貴女への想いが強ければそう簡単に諦める事はないでしょう
さんはそれからゆっくり御自分に向き合えば、
心惹かれる人がわかるかもしれません
: ん・・でも、誘われてない人って・・・
九影先生や真田先生はを誘ってるんじゃ・・・^^;
永田 : フフフ・・・ここにいるじゃないですか?
そういいながら笑みを浮かべ運転を続ける永田
その発言に驚いた後部座席のは口をパクパクしていた
永田 : おや?驚いているようですが・・・どうかしましたか?
バックミラーで確認したのか永田がそういう
: だ、だって永田さん (((゜д゜;)))
翼くんはどうするんですか?永田さんは翼くんの味方って・・・
永田 : だからですよ。
翼様の秘書である私がパートナーになれば、翼様以外からガードできますし、
翼様もこの理由でしたら渋々ながらでも納得してくださるでしょう
は永田の意見を渋々ながらも理解できた気がした
: な、なるほど・・・(・。・;
永田 : それでは宜しいですか?
: へ?
永田 : 私がパートナーというコトで
永田は話を纏める方向に持っていった
: ・・・でも・・・
永田 : ではこのまま学園に戻り、追われる身になりますか?
: ・・・それはちょっと・・・(^^;)
永田 : 2択です。お好きな方を選んでください
表情を変えず、運転を続ける永田には嵌められたような気がした
しかしこれ以上の結論も迎えられそうもないは答えを出した
: ・・・わかりました。永田さん。宜しくお願いします
永田 : こちらこそ、宜しくお願いします。フフフ
舞踏会当日
翼 : ・・・・(;一_一)
一 : さん、楽しそうだな・・・(ーー;)
清春 : ・・・気にイラネーな!!
衣笠 : 仕方ないですね σ(^-^)
鳳 : フゥ。本当に予想外だよσ(−`ー;)
葛城 : なんで永田と踊ってんだよ・・・子猫チャーーーン ワーン(;_;)
選ばれなかったB3T3の視線の先、永田とは楽しそうにワルツを踊っていた
: なんか、みんな見てますけど・・・^^;
永田 : 仕方ありませんよ。皆さん、パートナーになりたかったんですから
: ・・・・・
永田 : ダンスに集中してください
: でも・・・
永田 : 集中できませんか?・・・仕方ありませんね。
そういって笑みを浮かべると鼻先にキスをした
は永田を真っ赤な顔で見つめる
: え、あの・・・(///∇///)
永田 : これでダンスに集中できますでしょう?
出来ないのでしたらもっと濃厚なものを・・・
: いえ(^o^;)
集中します・・・集中しますからっ!
永田 : フフフ。翼様と違って貴女は素直ですね。
: もうっ。からかわないでくださいっ!ε=(。・`ω´・。)
葛城 : あーっ!お下劣秘書っ!子猫チャンにチューしたっ!
銀チャンだってチューしたいのにっ L(>0<)」
ボッチャマ、なんとかしろ!!オマエの秘書だろっ!
翼 : 知るか。今回はアイツが勝手に行動したんだからな
鳳 : 伏兵に、してやられた・・かな?
衣笠 : ですね。なかなかやりますね。永田さん
清春 : クソッ!面白くねーブチャ用にワナでも仕掛けてくっかァ〜
一 : おい清春!待てよ!おい、翼!!このままじゃ・・・
翼 : 放っておけ!今日の永田が引っかかるコトはない。
一 : でもよ・・・(・・;)
翼 : 永田が引っかからなければ、アイツも大丈夫だ
Shit!・・・永田め・・・
そんな会話が耳に届くわけもなく、何も知らないは永田と踊り続けていた
『 12 Vitamin 舞踏会スクランブル 永田智也の場合 』 ★ Write:のんた ★