『 12 Vitamin 舞踏会スクランブル 葛城銀児の場合 』 ★ Write:のんた ★
舞踏祭のパートナーを決める日・・・

朝からは姿の見えない葛城を探していた
廊下の角を曲がったところで、衣笠と鳳に出会った

  : あ、衣笠先生、鳳先生、おはようございます(O.O;)(o。o;)
鳳  : おはよう、ちゃん。そんなに慌ててどうしたんだい?
  : あの・・・葛城先生、見ませんでした?
衣笠 : 葛城くんですか?そういえば見てませんね
鳳  : 何かまたやらかしたのかい?
  : そういうワケではありませんけど f(^ー^;
衣笠 : お誘いの手紙で気になる事があったようですね
  : ええ、まぁ (^_^;
衣笠 : フゥ・・・仕方ありませんね。鳳先生、葛城君は・・・
鳳  : ええ。学園には来てるはずなんですが・・・

そういって考えるポーズをした鳳は少ししてを見つめた

  : ・・・?
鳳  : 葛城先生を捜していると言うことは、舞踏祭のパートナーは葛城か (-_-#)
衣笠 : 残念ながら、そうみたいですね
  : え、あ・・・う・・・(¨;) (怒ってる?)
衣笠 : フフフ、鳳くんはどうかわかりませんけど、僕は怒ってなんていませんよ
  : あ、はい(¨;) すいません (え?心理読まれた?)
衣笠 : 鳳くんも大丈夫なようです。ウフフ

衣笠が表情を変えずそういうと隣の鳳は困ったような笑顔を浮かべた

鳳  : 衣笠先生・・・んっ、コホン、葛城か・・・
     ひょっとしたら学園を抜け出してるかもしれないよ
  : え?
鳳  : 学生気分が抜けてないのか、時々抜け出してるいるんだよ
  : 本当ですか?
衣笠 : ええ、元々野良猫、いえ、野良狼でしたからね
  : え?Σ(`・д・ノ)ノ
鳳  : あながち間違いじゃないかな?
     私が初めて会った時、彼はダンボールの中にいたからね
  : は?ダ、ダンボール??(。・・。)
衣笠 : フフフ。抜け出しているのなら、たぶん学園近くの公園にいると思いますよ
  : 行ってみます。ありがとうございました。

多少の疑問は残るけれど、葛城を探すコトを優先に考えたはぺこりとお辞儀をした
そして顔を上げ再び頭をさげる

  : あの、舞踏会の件・・・すみません
鳳  : ちゃん。いいよ
衣笠 : 気にしないでください。
     貴方が楽しんでくれるコトが僕たちにとっては嬉しいコトですから
  : ・・・衣笠先生、鳳先生・・・(T^T)
鳳  : 早く行っておいで
衣笠 : そうですよ。行ってらっしゃい

はまたもやお辞儀をするとその場を走り去った


はそのまま、学園近くの公園に向かう
公園内を見て回り、いくつ目かのベンチで見慣れた茶色いスーツを見かけた

  : 葛城先生!
葛城 : え・・子猫チャン?
  : 探しましたよ!全く・・・これ、なんですか!

そういって差し出したのは昨日葛城がに渡した
淡い黄色のチューリップのイラストがある和風テイストの手紙
葛城は一瞬、表情を曇らせたがいつものふざけた態度に戻る

葛城 : え、あ、う・・・やっぱり読んじゃった?
     キャー、銀チャン、ポペラ恥ずかスィ〜!子猫チャンのエッチ!
  : エッチってなんですか!自分宛に手紙が届いたら誰でも読みますっ
葛城 : でもぉ〜書いた本人の前に持って来るのは反則ぅヾ(≧∇≦*)ゝ

あくまでもふざけ続ける葛城には手紙を読み上げた

  : 『心だに いかなる身にか かなふらむ 思ひ知れども思ひ知られず』※1参照
      ・・・これ一文なんですけど・・・
葛城 : 紫式部だけどぉ〜 f(^ー^; 知らない?
  : ・・・知らない?じゃないですよ!
葛城 : じゃ、知ってた?(b^-゜)
  : ・・・(¨;)
     いや、知らなかったですけど・・・
     知らなかったからネットでいろいろ検索しました(-"-;)
葛城 : ・・・・

意味を知られた上で自分を捜しにきたのだと知った葛城は今までのふざけた表情を一転させた

葛城 : その和歌の通り。自分の事すら悟りきれない・・・いや、わからない人間なんだ
     自分を知らないし、自分を持ってない。自分をわかろうと思ってないのかも知れない
     いろんなモノからオレは逃げている。
     そんなオレは・・・きっと君に飽きられる。嫌われる。それだけは嫌だ
  : 葛城先生
葛城 : その一文が精一杯だったんだよ。自分の気持ちを表すのにさ
  : ・・・・・
葛城 : だから、オレは子猫チャンを誘うのをやめた
  : ・・・・・
葛城 : いや、違うな。オレは・・・子猫チャン・・・チャンを誘う資格は無いと思うんだ
  : ・・・・・
葛城 : ・・・・・

は視線を逸らせた葛城を真っ直ぐに見つめた

  : どんな理由があるのかわかりませんけど、私はそう思ってません!
葛城 : 子猫チャン・・・
  : 自分をわからないのは当然じゃないですか
葛城 : ・・・・・
  : でも私は葛城先生を知ってます。
     適当でいい加減でおふざけが過ぎる時もあって
     鳳先生や衣笠先生にきつく懲らしめられたりしてますけど、
     本当は周囲の空気に敏感でその場を和やかにしてくれる
     校長に絡まれた生徒をなんだかんだで助けてあげたり、
     頑張ってる生徒を応援してあげたりする良い先生です
葛城 : ・・・子猫チャン・・・
  : 歓迎会の旅行でのB6の悪戯の時だって、
     私の所に来てB6のフォローしてくれたじゃないですか
     そんな優しい人を私は絶対に嫌いになんてなれません
葛城 : チャン・・・
  : それに・・・それに私、葛城先生にそんなコト言われたら
     ひとりで出席しなきゃいけなくなっちゃいますよ

そういっては寂しそうに笑った
葛城はを見つめる

葛城 : え?
  : 手紙をもらった時、凄く嬉しかったんです
     他の誰に貰った時より、葛城先生に貰った時がいちばん嬉しかった
     なのに、葛城先生は・・・手紙にこんなコト・・・

はそういって泣きたい気持ちを堪えて無理に笑顔を作る
葛城はのそんな姿に耐えられなくなりを抱きしめた


葛城 : ごめん。本当にゴメンナサイ
  : 葛城先生・・・
葛城 : 逃げたそうとしてたんだ。自信のないオレはチャンに不釣り合いだと・・・
  : 不釣り合いなんかじゃないですよ。私の方が取り柄も何もないです
葛城 : 取り柄か・・・オレの持ってないモノを子猫チャンはたくさん持ってるよ
     俺はそれがとても羨ましい

葛城はそういって優しく微笑むとの瞳に優しく口づけた

  : え(O。O;)(o。o;)
葛城 : あ、ゴメン・・・涙が落ちそうだったから
  : あ・・(..;)

恥ずかしさで俯くを再び葛城は抱きしめた
葛城の熱がに静かに伝わる

葛城 : ・・・手紙は撤回。フラフラしててカッコ悪いけど・・・
     チャン、オレのパートナーになってください
  : ・・・はい
葛城 : じゃ、約束・・・上向いて・・・

は葛城に言われるまま顔を上げた
葛城はに誓いの口づけをした
くちづけの後、葛城とは顔を見合わせて微笑みあった

葛城 : なんか照れくさいな
  : ・・・そうですね・・・(///∇///)
葛城 : オレもこれから逃げ回ってないで頑張るか
  : え?
葛城 : いや、こっちの話さ(^^ゞ
  : ・・・???
葛城 : にしても、子猫チャンをこれから独り占めできるんだなぁ〜 グフフ( ̄ー ̄)

不敵な笑みを浮かべ始めた葛城にはある疑問が浮かんだ

  : 葛城先生?
葛城 : ん?なんだい?子猫チャン?
  : あのですね、衣笠先生と鳳先生がいってたんですけど・・・
葛城 : ん?
  : 野良猫とか野良狼ってどーゆーコトですか?
葛城 : は?
  : 初めて会った時、段ボール箱の中に入っていたと、鳳先生がいってたんですけど・・・
葛城 : .....煤S(;゚□゚)ノ わーーーーっ!!
  : Σ(`・д・ノ)ノ
葛城 : 鳳様がそんな事を!!
  : はい・・・で、衣笠先生が野良猫とか野良狼とか・・・(。・・。)?
葛城 : 衣笠さんも Σ( ̄Д ̄;)
     ・・・ま、その話は追々・・・σ(^-^;)
  : でも・・・(。・・。)
葛城 : あ、そうだ!!子猫チャン、ドレス準備しよう!そうだ!そうしよう!^^;

さっきの不敵な微笑みは何処へやら、冷汗を浮かべたまま葛城はそういった


舞踏祭当日

会場に一足先に到着したのは葛城
その葛城の元に翼が歩み寄ってきた

翼  : オッサンが時間を守るなんてな。キセキだ
葛城 : そうかぁ?オレは昔っから時間は守ってたぜぇ?
翼  : よく言うな。借金の返済期限も守らなかったヤツが
葛城 : へへんっ( ̄ー ̄) それも昔の話、今のオレはぁ〜
     返済も滞りなくちゃ〜んとやってるジェントルメ〜ンだぜ(^_-)-☆

葛城はそいいいながらウィンクして見せた
翼はその余裕ある葛城の表情に顔をしかめる

翼  : 家出をしていた時期の話もは知ってるそうじゃないか
葛城 : うわぁ〜〜〜Σ(`・д・ノ)ノ 真壁、どっからその話をっ!
翼  : さぁな。ダンボールに住んでいたそうじゃないか( ̄ー ̄)
葛城 : ・・・・ぐぐぐぐっ(;一_一)

葛城の凹んだ表情に満足したのか、翼は笑みを浮かべてから話を続けた

翼  : フン、苛めるのはここまでにしてやるか。
     永田から聞いたぞ。おじさんとの話し合い、再会したんだってな
     ・・・アイツがそこまで変えたのか?
葛城 : いや、直接何か言われたワケじゃないさ・・・でも・・・そうだな
     子猫チャンがいなきゃ、こうはいかないだろうな。オレ自身でも不思議だよ

いつものおちゃらけた表情とは違う顔を見せながらそう話す葛城に翼は言葉が出なかった

翼  : ・・・・
葛城 : 羨ましいかぁ〜ボッチャマ
翼  : ああ、羨ましいな

素直に認める翼に葛城は少し驚いた

葛城 : ・・・翼・・・
翼  : ほら、Princessの登場だ

少し離れた所に葛城の姿を探す純白のドレスを着たがいた

翼  : Dressもお前が?
葛城 : 当然だろ
翼  : フン、そうか。早く行け。さらうぞ?
葛城 : ・・・さらわせるかよ。バァーカ
翼  : フン。油断するな?オッサン

葛城は翼にべーと舌を出してからの元に向かった
見せつける様に手を取り、手の甲にキスをするとそのままダンスの輪の中に入っていった


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※1
意味はこんな感じらしいです。


心は生まれながらに自分のもの。
だから心を自分の思うとおりにしたいがどんな風になれば可能なのか。
どうなったとしても、思いどおりにはならないと知っている。
けども、悟りきれない。


なんか和歌って難しいですね。解釈違ったらごめんなさい。(^^ゞ